インタビュー
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日本循環器学会認定循環器専門医として、日々の健康管理から救急疾患の診療まで幅広く対応しています。
何でも気軽に相談できる身近なクリニックをめざしています。日本循環器学会認定循環器専門医と日本麻酔科学会認定麻酔科専門医が在籍しているため、専門的な視点から患者さんの健康管理をおこなうことが可能です。心臓の病気が不安な方や、長引く痛みをかかえている方は、相談にいらしてください。
日々の診療のなかで、気をつけていることを教えてください。
患者さんにとって本当に必要な治療を、正しいタイミングで提供することですね。わたしは、開業医の大きな役割のひとつは「病院と患者さんをつなぐこと」だと考えています。とくにわたしが専門とする心臓の病気は、緊急性が高いものも少なくありません。患者さんの状態をすみやかに見きわめる必要があるんです。
患者さんのニーズも大事なんですが、緊急の場合には急がなければいけませんから、つねに希望を叶えられるわけではありません。逆に、本人が不安を感じていても、問題がないと判断すればそう伝えます。つねに病状にあわせた正しい医療を受けてもらえるようにサポートすることを大事にしています。
日本循環器学会認定 循環器専門医としてのやりがいを教えてください。
患者さんを正しいタイミングで病院にご紹介できて、それで元気になってくれると、「よかったな」と思いますね。やはり、「どのような状態になったら病院を紹介するか」、しっかりと判断することが大事なんです。開業医は患者さんの身近な存在として、健康を管理していくことが役目ですから。
また、自分の専門性を活かし、症状に適した判断をおこなうことは、地域の病院やクリニックからの信頼にもつながることだと思います。地域医療に貢献できたという意味でも、しっかりと病診連携・診診連携をおこなうことで患者さんに元気になってもらえるとうれしいですね。
院内の設備などこだわりを教えてください。
開業当初から、かたくるしい雰囲気にしたくないなという気持ちがありました。院内に入ったら消毒液のにおいがして、待合室はシーンとしている、というようなクリニックにはしたくなかったので。
だから、設計の段階で、待合室の天井を高めにしたり、バリアフリーのトイレをつくったりと、建築設計士さんにいろいろと注文をだしました。あとは音楽を流したり緑を多くしたりして、なるべくリラックスできる環境をつくりたいと思っています。
地域医療の取り組みについておきかせください。
思っているのは、わたしも地域医療におけるひとつのピースとして、自分の役割をしっかり果たしていくことが大事なのかな、ということです。地域の病院やクリニックとの連携もそうですし、当クリニックは院外処方なので地域の薬局ともつながりがあります。また、在宅医療などの際に介護施設と連携することもありますね。さまざまな場面でさまざまな人たちとつながる機会があるんです。
こうして他の医療機関とかかわっていくうちに、地域医療の仕組みといえるようなものが、少しずつわかってきたような気がしています。ひとりで患者さんをみているだけでは、どうしても時間が限られていますし、24時間対応などもむずかしい。だから、自分のできる範囲の仕事をしっかりとやって、あとは、しかるべき施設に紹介してあげる。それが患者さんをトータルでみることになるんだと思っています。
一次予防、二次予防の重要性についてお聞かせください。
まず一次予防と二次予防について説明しましょう。一次予防は病気になる前の予防で、二次予防は再発を防ぐための予防です。
一次予防で大事なのは、やはり健康診断です。特に生活習慣病にならないよう気をつけることは大きなポイントですね。生活習慣病は、心筋梗塞や脳梗塞などの大きな病気につながると考えられているんです。健康診断で血圧や血糖値が高いことがわかったら、まずは身近なクリニックに相談してほしいと思っています。
二次予防は、医師がしっかりと経過観察していくことが大切です。わたしは日本循環器学会認定循環器専門医として、心筋梗塞や脳梗塞などの病気をおこしたことのある方に対し、生活における注意点や必要な検査などを判断することができます。身近なクリニックでも専門的な視点でみてほしいというときに、受け口になることができるはずです。
普段から気を付ける点、生活習慣のアドバイスはどのようにしていますか?
患者さん一人ひとりの生活習慣や仕事、人生観などにあわせてアドバイスするようにしています。「これが正しいからやりなさい」と押しつけてしまっても、それはきっと受け入れてもらえないでしょう。わたしも若いころには押しつけてしまっていたと思うのですが、今では「そんなこと言ったって、そうもいかないことはあるよね」というふうに考えるようになりました。
あせらず、徐々にわかってもらえるように話していかないとダメなんですよね、きっと。でも、だからこそ、地域に根ざしたクリニックがやるべき仕事なんだとも思っています。